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特定非営利活動法人

​日本タバコフリー学会

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薗潤代表

 この度、タバコそのものが存在しない(タバコフリー)社会を目指し、同志の皆さんと共に、日本タバコフリー学会(Tobacco-Free Advocacy Japan)を設立いたしました。海外顧問には、映画「インサイダー」のモデルになったJeffrey Wigand(ワイガンド)博士を迎え、今後、内外の同志とも協力して参ります。本会の第1回学術総会を、2012年9月16日(日)・17日(祝)に、神戸ポートアイランドの兵庫医療大学で行います。ワイガンド博士も、米国より駆けつけ特別講演していただきます。皆様のご参加を、心よりお待ちしています。

WHOは、タバコが原因で毎年、世界で600万人が早世し、現状を放置すれば、今世紀中に10億人の人々がタバコで殺されると強く警告しています。我が国についての諸報告では毎年、13~20万人が能動喫煙で、6800~数万人が受動喫煙で死亡していると推計されています。タバコは現在、世界で最も多く人々を殺す「合法的」凶器であり、殆ど全ての依存症・疾病・早世・暴力・虐待・貧困・不幸と深く関わりがあり、加えて深刻な環境破壊や汚染の原因ともなっています。その根本的な解決策は、タバコそのものを世の中から根絶して全面禁止とし、タバコフリー社会を実現すること以外には考えられません。これをタバコ業界・喫煙者いじめやファシズムと批判することは全くの的外れであり、タバコフリー施策はアスベスト全面禁止と同等以上に重要な公衆衛生上喫緊の課題であります。

2005年に、WHOのタバコ規制枠組み条約(FCTC)が発効し、現在、我が国を含む170か国以上が批准し、グローバル戦略を展開する多国籍タバコ産業と戦うための有力な国際的協力の手段と枠組みができました。締結国の義務として2010年までに包括的な「タバコ規制法」を制定し、FCTCを誠実に実行していくことが強く求められていましたが、我が国では現在に至るまで「タバコ規制法」は作られていません。僅かに、地方自治体レベルで「分煙」を認める全く不充分な条例が散見され、却ってWHO推奨の「罰則規定付きの例外なき屋内完全禁煙化」の実現が、我が国では一層遅れるという事態が憂慮されます。

莫大な被害者を出し続けているタバコは、合法商品として「たばこ事業法」で手厚く保護されており、同法は国民の健康や命を犠牲にして、タバコ産業の発展と税収の確保を優先した悪法です。当面の目標として、一日も早く財務省管轄の「たばこ事業法」を廃止し、厚生労働省管轄の「タバコ規制法」を制定して、国民の命と健康を優先して守るべきです。そのためには、タバコ農家の転作や、タバコ販売業の転業を奨励する国の包括的な施策と財政的な措置が必要です。その最も効果的な方法は、タバコ税の継続的値上げにより、必要な財源を確保することです。

最終的に、人類は可及的早期にタバコフリー社会の実現を目指すべきです。タバコを麻薬と同様に禁じる「タバコ禁止法」を制定し、日本全国を完全にタバコフリーにするべきです。「タバコ禁止法」実施に伴って懸念される密造・密売・密輸等の問題は、FCTC締結国とも協力してグローバルに対処し、タバコフリーの世界を創出すべきです。

我が国では既存の禁煙推進団体の目的は、タバコ規制(タバココントロール)に留まっており、タバコの根絶と禁止による真のタバコフリー社会の実現を掲げる団体は、我々の知る限り本会以外には未だ存在しません。また、タバコフリー社会の実現のためには、医療職のみでは全く不十分で、各界に広く人材を求め英知を結集し、世論に訴えていく必要があります。
人類の幸福のために高い志を抱かれている各界同志のご参加を、心からお願い申し上げます。

なお、活動の原資は、会員の会費と寄付及び事業収入とし、タバコ産業はもちろん、ギャンブルなどの射幸団体等からのCSR(企業の社会的責任)活動としての資金援助は、断固拒否することを申し添えます。

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